御器谷法律事務所

放送製作ガイドライン

放送コンテンツの製作取引適正化に関するガイドライン」(総務省)

 平成21年2月、総務省より上記ガイドラインが発表されました。これまで総務省では、放送コンテンツの製作取引の現状を検証するとともに、より適正な製作取引の実現に向けて、下請法のみならず独占禁止法にも基づいた視点から具体策の検討を行ってきました。本ガイドラインは、それらの検討結果、ならびに実態のヒアリング調査等をもとに、策定されたものです。

 これにより、放送コンテンツに関するインセンティブの向上を図り、日本の放送の発展につなげること、また、自由な環境を整備しながら、番組製作会社のコンテンツ製作に係るインセンティブや、創意工夫の意欲を削ぐような取引慣行を改善することを目的とし、番組製作に携わる業界全体の向上を目指すこととしています。
  
 一般に放送事業者は放送番組製作会社に対し、取引上優位的立場にあるとされ、それにより生じてきた問題を回避するため、ガイドラインでは「問題となりうる事例」、「望ましいと考えられる事例」をそれぞれ示しています。
 以下では、このガイドラインに記載されている内容の概要をご紹介いたします。

<問題となりうる事例>
  1. 「トンネル会社の規制」
    放送局の子会社製作会社より委託を受けた孫請け製作会社が、子会社側に発注書や契約書の交付を求めても、下請法の対象外(親事業者にならない)として、それを拒否される。

  2. 「発注書及び契約書の交付、交付時期」
    発注の時点で書面の交付はなく、放送後にまとめて一括で送付される。
    交付される場合においても、金額の記載もなくその後の補充書面の交付もない。
    金額は口頭で告げられ、納入後製作会社側から確認しない限り局側からの連絡はなし。

  3. 「支払期日の起算日」
    支払期日を放送日起算とし、支払い日が納入日より大幅に遅れる。

  4. 「不当な経済上の利益の提供要請等(納入した番組・素材についての著作権の帰属、窓口業務)」
    対価に関する協議もなく、著作権、著作隣接権、所有権、二次利用権につき、一切放送局側へ帰属するとされる。

  5. 「買いたたき」
    一方的に製作費を大幅に減額される。

  6. 「不当な給付内容の変更及びやり直し」
    発注書、契約書の範囲を超えて業務を追加発注された場合にも、その分の追加支払いはない。
    協議なしに、予め委託されていた製作本数を取り消され、製作費を削減される。

<望ましいと考えられる事例>
必要記載事項を明確にした発注書、契約書の交付、保存・管理。
支払期日を納入日起算とする。必要に応じ、製作費用の一部前払いを行う。
完全製作委託型番組の製作委託の場合、製作会社側に著作権を帰属する。
製作会社が著作権を局に譲渡する場合、局側はその対価を支払う。
製作費を削減するときは、放送局側からの一方的な通知ではなく、双方協議し納得した上で行い、その際通常の対価と比べて著しく低い対価とならないよう留意する。
目安となる単価の設定、またその都度見直しを図り、適正なものとなるよう確認体制を作る。

 この放送製作ガイドラインにつきましても、遠慮なく当事務所にご相談下さい

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