御器谷法律事務所

「独禁法と私」 - その7、入札談合の弁護

  1. H.Pを見て
     当事務所のホームページには、独占禁止法専門のH.Pである「独占禁止法、法律相談」を設けています。
     独禁法を取り扱う弁護士が比較的少数なためか、特に地方で独禁法を取り扱う弁護士が極端に少ないためでしょうか、遠方の地方からの独禁法の相談もH.Pを見て、増えています。
     地方の建設・土木業者からの相談、県や国発注の建設・土木工事において長年にわたり入札談合が繰り返されていたとして、100社を超える業者が立入り検査を受け、すでに課徴金納付命令や排除措置命令も出されており、審判請求をしているところとのこと。
     数社の代表者が相談のためにご来所され、業界の会長や事務局の対応が一律的であり、自分達は別の弁護士を立てて争いたい、とのご主張でした。

  2. 弁護の方針
     すでに審判段階にまで進行していると、弁護すべきことも限られる面もありますが、依頼者の方々のご意見にも一理あると考えられましたので、次の方針にて、できるだけの弁護をすることになりました。
    1) 入札談合の基本的なルールを入札者間において合意する、いわゆる「基本合意」の成立、その具体的内容を争う。
    2) 個々の入札案件ごとに受注予定者を決めていく合意、いわゆる「個別調整合意」の成立を争う。

  3. 審判の推移
     当事者も多く、主張も多岐にわたることから審判には2~3年を要しましたが、結論は殆ど変わらず、不服は棄却する旨の審決となり、この審決の取消しを求めて東京高等裁判所に審決取消訴訟を提起する業者もおりましたが、依頼者は主張すべきことは主張したとして訴訟の提起はしませんでした。
     審判廷を見て先ず驚いたことは、別件ながら立入り検査等審査手続に関与していた公取委の職員が審判官として審判手続に直接携っていたことです。いわば公取委内部で検事が裁判官を兼ねるようなものであり、これでは“justice must seem to be done”の原則が貫かれない恐れを強く感じました。
     また、行政処分への不服は、本来裁判所における司法手続で救済されることが原則であり、又、審判手続は依頼者への負担が大きすぎ、公取委の審判手続の存在自体に疑義を感じもいたしました。
     (弁護士の守秘義務より、設定等は変えています。)

独禁法と私
1.慶應義塾大学時代  2.司法試験受験時代  3.司法修習生時代
4.イソ弁時代  5.東京で独立  6.初めてのカルテルの弁護
7.入札談合の弁護  8.官製談合の弁護  9.リーニエンシー
10.差止請求A案  11.三光丸事件  12.慶應L.S.
13.海外の独禁法  14.差止の示談交渉  15.初の差止決定
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