ぎまん的顧客誘引
1. ぎまん的顧客誘引とは、
自己が供給する商品や役務(サービス)の内容や取引条件等について、実際のもの又は競争者のものより著しく優良又は有利であると顧客に誤認させることにより、競争者の顧客を自己と取引するように不当に誘引すること、を意味します(一般指定第8項)。
公正な競争は、顧客に対して正しい情報を提供することによって確保されます。ところが、顧客に著しく優良等との誤認を生じさせる表示や広告等は、この情報を誤らせるものとして不当性=公正競争阻害性を有してきます。
2. 行為要件
(1) 「誤認させる」具体的方法は問題ではありませんが、特に商品やサービスに関する表示、及び広告等が問題とされることが多いと思われます。
(2) 「著しく」優良又は有利とは、その程度が社会的な許容の範囲を超えているか否かによって判断されます。
(3) 「顧客」とは、一般消費者のみならず事業者も含まれるものとされています。この観点からマルチ商法やフランチャイズ・システムが問題とされることがあります。
3. 公正競争阻害性
ぎまん的顧客誘引は、顧客に誤認を与える行為であり、競争手段の不公正さそのものとも云え、当然に公正競争阻害性を具有するものともいえるでしょう。
なお、公正取引委員会が実際に摘発の対象とするぎまん的顧客誘引は、被害者が多数に及び、社会への影響が大きい場合に見受けられるとの指摘があります。
4. 景表法との関係
不当表示に関しては、独占禁止法の特別法として「不当景品類及び不当表示防止法」(略して「景表法」)が制定されていますので、通常の不当表示についてはこの景表法が優先的に適用されることが多いものと考えられます。
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