食品安全基本法
1. 食品安全基本法とは、
食品の安全性の確保に関する基本理念を定め、国や地方公共団体及び食品関連事業者の責務と消費者の役割を明らかにするとともに、施策の策定にかかる基本的な方針を定めることにより、食品の安全性の確保に関する施策を統合的に推進することを目的とする法律です(同法第1条)。
平成15年5月23日に成立し、同年7月1日より施行されました。
食品安全基本法は、BSE(牛海綿状脳症)問題や雪印乳業の集団食中毒事件、さらに無許可の食品添加物の使用問題等により、国民の食に関する安全性を脅かす事例が多発したことに端を発して、食品の安全性に関する基本理念を定めるものとして制定されました。
なお、この食品安全基本法には罰則の規定がありません。
2.食品安全基本法に定める責務と役割
(1) 国と地方公共団体の責務
国は、食品の安全性の確保についての基本理念にのっとり、食品の安全性の確保に関する施策を総合的に策定し、実施する責務を有する(法第6条)。
地方公共団体は、食品の安全性の確保に関し、国との適切な役割分担を踏まえて、その地方公共団体の区域の自然的経済的社会的諸条件に応じた施策を策定し、実施する責務を有する(法第7条)。
(2) 食品関連事業者の責務
食品関連事業者は、その事業活動を行うにあたって、自らが食品の安全性の確保について第一義的責任を有していることを認識して、食品の安全性を確保するために必要な措置を食品供給行程の各段階において適切に講ずる責務を有する(法第8条)。
(3) 消費者の役割
消費者は、食品の安全性の確保に関する知識と理解を深めるとともに、食品の安全性の確保に関する施策についての意見を表明するように努めることによって、食品の安全性の確保に積極的な役割を果たす(法第9条)。
3.施策の策定に係る基本的な方針
(1) 食品健康影響評価の実施=リスク評価(法第11条)
食品の安全性の確保に関する施策の策定にあたっては、食品が摂取されることにより人の健康に及ぼす影響についての評価(リスク評価)が施策ごとに行わなければならない。
(2) 食品健康影響評価の結果に基づく施策の策定=リスク管理(法第12条)
食品の安全性の確保に関する施策の策定にあたっては、食品健康影響評価の結果に基づいてこれが行わなければならない。
(3) 情報、意見の交換の促進=リスク・コミュニケーション(法第13条)
施策に関する情報の提供、意見を述べる機会の付与、関係人相互間の情報と意見の交換の促進。
(4) 緊急事態への対処の体制の整備(法第14条)
緊急事態への対処、当該事態の発生防止の体制の整備等の措置が講じられなければならない。
(5) 表示制度の適切な運用の確保(法第18条)
食品の表示制度の適切な運用の確保、食品に関する情報を正確に伝達する必要な措置が講じられなければならない。
4.食品安全委員会
(1) 意義
食品安全委員会は、食品安全基本法に基づき内閣府に設けられた(法第22条)委員会です。
(2) 所掌事務(法第23条)
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食品の安全性の確保に関する施策の実施に関する基本的事項につき内閣総理大臣に意見を述べる |
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食品健康影響評価(リスク評価)を行う |
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食品の安全性確保の施策につき関係各大臣に勧告する |
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上記施策の実施状況を監視する |
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上記施策に関する重要事項を調査審議する |
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必要な科学的調査、研究を行う |
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関係者相互間の情報、意見の交換を企画、実施する等 |
(3) 組織等(法第28条〜38条)
委員会は、委員7人をもって組織し、委員は食品の安全性の確保に関して優れた識見を有する者のうちから両議院の同意を得て内閣総理大臣が任命する。
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