御器谷法律事務所

民営化の動きと法律


1. 民営化の動き
 日本においては明治維新以降、社会設備、公共サービス、法律制度を含めて西洋の諸制度、文化等を取り入れ著しい発展をとげてきました。第二次世界大戦後の復興ともあいまって、すでに1980年代には行財政改革の論議等の中で三公社の民営化が実現されました。具体的には、大蔵省の専売局が1949年には日本専売公社となり、この日本専売公社が1985年には日本たばこ産業株式会社(略称JT)となりました。また、1952年に公社化した日本電信電話公社は、1985年に日本電信電話株式会社(略称NTT)となりました。さらに日本国有鉄道(国鉄)は、1987年に日本旅客鉄道株式会社(略称JR)へと民営化されました。
 そして、2005年(平成17年)10月には郵政事業の民営化法が国会で成立しました

2. なぜ民営化か?
 1980年代以降の行財政改革の議論の中で「小さな政府」の考え方がその根底にありました。国による規制を緩和し民間活力を生かそうとする動きであり、その下においては国の省庁の再編成や独占禁止法制の強化による市場メカニズムの活性化、民間の資金を公共部門に投資する動きが活発化してきました。
(1) イギリスにおける民営化
 イギリスにおいても経済の停滞を改善するための行財政政策の改革がさけばれ、サッチャー政権(1979年〜1990年)においては、国営企業の民営化が行われ、さらに国による規制緩和や公共の業務のアウトソーシングが行われるようになりました。
 そして、メージャー政権(1990年〜1997年)政権のもとに、1992年に行財政改革の一環としてPFI(Private Finance Initiative)が導入されました。このPFIは、民間の投資、技術、経営を活用して、社会資本の整備促進をはかろうとするものです。
 さらに、ブレア政権(1997年〜)においては、PFIをさらにおし進め、公共事業や公共サービスにより広く民間の力を活用するものとして官民の新たなパートナーシップとしてPPP(Public Private Partnership)の導入へと進化してきています。
(2) 日本における民営化
 日本では1980年代に3公社の民営化がなされたが、その後1990年代にはいわゆるバブル経済の崩壊後、国の財政は深刻な悪化をとげ、さらに地方においても厳しい財政状況を強いられています。
 このような背景や「小さな政府」の要請から、国や地方の財政の負担を軽減し、民間資金の導入による経済の活性化、効率と質の高い公共サービスの充実、客観的な評価の確立、民間のビジネス機会の創設等を目指して新たな民営化の動きがあらわれつつあります。

3. 民営化と法律
 日本での公社が民営化する際はそれぞれに個別法で対処してきました。
 また、各業界における業法において各種の規制を撤廃ないし緩和して民営化を目指そうとしているものもあります。
 そして、当ホームページでは、特に1999年(平成11年)に成立した「民間資金等の活用による公共施設等の設備等の促進に関する法律」いわゆるPFI促進法と、2003年(平成15年)に施行の改正地方自治法第244条ノ2・第3項のいわゆる「指定管理者」制度について概説してみたいと思います。
 なお、この「指定管理者」制度は、日本版PPPの導入を促す効果があるとの指摘もあります。

 この民営化の動きと法律につきましても、遠慮なく当事務所にご相談下さい

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