御器谷法律事務所

平成17年度独占禁止法の改正の概略


1. 独禁法の改正
 平成17年4月20日、独占禁止法が28年ぶりに大改正されました。施行期日は、平成18年1月の予定です。
 全体的には、競争政策強化の一環として評価されるものである、と考えられます。

2. 改正の概要
(1) 課徴金の引き上げ
(2) 課徴金の減免制度の導入
(3) 犯則調査制度の導入
(4) 審判手続の改正
(5) 価格の同調的引上げに関する報告徴収制度(法§18の2)の廃止
(6) その他

3. 課徴金の引き上げ
製造業やゼネコン等 大企業:6%10% 中小企業:3%4%
小売業 大企業:2%3% 中小企業:1%1.2%
卸売業 大企業:1%2% 中小企業:1%1%
再犯企業(過去10年間に課徴金支払)には、5割増し。

4. 課徴金の減免制度の導入
 課徴金を納付すべき事業者であっても、次の場合には課徴金の額を免除又は減額されることがあります。
 この制度は、日本においては全く新たな制度であり、アメリカの反トラスト局における「リーニエンシー(Leniency−直訳としては「寛大さ」)」(刑の減免)と同様の趣旨と考えられています。
 また、企業のコンプライアンスの面からも一定の評価がなされうる余地もあると思われます。
(1) 立入り検査前に1番目に違反事実を申告等 → 課徴金を全額免除
(2) 立入り検査前に2番目に違反事実を申告等 → 課徴金を半額減額
(3) 立入り検査前に3番目に違反事実を申告等 → 課徴金を3割減額
(4) 立入り検査の後に違反事実を申告等 → 課徴金を3割減額
但し、3事業者まで。

5. 犯則調査制度の導入(第12章 犯則事件の調査等)
 §102:「委員会職員は、犯則事件を調査するため必要があるときは、公正取引委員会の所在地を管轄する地方裁判所又は簡易裁判所の裁判官があらかじめ発する許可状により、臨検、捜索又は差押えをすることができる。」
 なお、独禁法違反の犯罪については、第一審は従前の東京高等裁判所から地方裁判所とされ、従来の二審制から本来の三審制へと変更されました。

6. 審判手続の改正
(1) 勧告制度を廃止。
(2) 事前の意見申述、証拠提出の機会を付与等。

7. 価格の同調的引上げに関する報告徴収制度(法§18の2)の廃止

8. その他
 罰則規定の改正等

 この独禁法の改正につきましても、遠慮なく当事務所にご相談下さい
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