日本版SOX法
1. 日本版SOX法とは、
企業の内部統制の強化をめざしたアメリカのサーベンス・オクスレー法(Sarbanes-Oxley Act−略してSOX法)の日本版のことを指します。
具体的には、平成18年6月に成立した金融商品取引法において上場企業に求められる内部統制報告書(同法24条の4の4)及び公認会計士ないし監査法人による内部統制監査報告書(同法193条の2)の提出、及び、内部統制の具体的内容を示した金融庁、企業会計審議会内部統制部会の「財務報告に係る内部統制の評価及び監査に関する実施基準」等を指すことが多いものと考えられます。
日本版SOX法における内部統制の具体的内容については、別稿の「
内部統制」をご覧下さい。
なお、日本版SOX法は、平成20年4月から始まる企業の事業年度から適用されることとなっています。
2. アメリカのSOX法
(1) アメリカにおいては1994年に、Committee of Sponsoring Organizations of the Treadway
Commission(略称COSO)において内部統制(Internal Control)の統合的枠組み(Integrated Framework)が提唱され、この「COSOフレームワーク」において、すでに内部統制における3つの目的として業務の有効性と効率性、財務報告の信頼、法規の遵守が挙げられ、又、5つの要素として統制環境、リスクの評価、統制活動、情報と伝達、監視が挙げられています。
(2) その後、2001年に当時アメリカで最大の破綻事件といわれたエンロン事件が発生し、その中で粉飾決算や不正会計による株価の急落、経営者のコンプライアンスの欠如、会計事務所であるアーサー・アンダーセンの不正会計への関与や証拠の隠滅等の重大な法令違反が発覚するに至りました。
そこで、2002年に、エンロン事件の再発を防ぐために急遽成立したのがアメリカのSOX法です。SOX法は、この法案を提出した議員であるSarbanesとOxleyの名にちなんだ略称であり、米国企業改革法とも呼ばれています。
(3) アメリカのSOX法における内部統制の充実・強化の特徴は次のとおりです。
| 1) 監査制度の強化 |
|
監査業務以外のコンサルティング等のサービスを禁止、公認会計士を定期的に交替、監査人の独立性を強化。 |
| 2) コーポレートガバナンスの強化 |
|
社外取締役の独立性を確保 |
| 3) 財務ディスクローズの強化 |
| 4) 経営者の責任や罰則を強化 |
3. 日本版SOX法におけるフレームワーク
金融庁・企業会計審議会内部統制部会による「財務報告に係る内部統制の評価及び監査に関する実施基準」(公開草案)によれば、内部統制のフレームワークは次のとおりとなります。
| (1) 4つの目的− |
1) 業務の有効性及び効率性、2) 財務報告の信頼性、
3) 法令等の遵守、4) 資産の保全 |
|
| (2) 6つの基本的要素− |
1) 統制環境、2) リスクの評価と対応、
3) 統制活動、4) 情報と伝達、
5) モニタリング、6) ITへの対応 |
|
|
|
この
日本版SOX法につきましても、遠慮なく
当事務所にご相談下さい。