御器谷法律事務所

独占禁止法の勉強


 独占禁止法は、他の法律にくらべて、条文の解釈よりも、かなり経済や経営の実体が分からないと理解しにくい法分野であると思います。日々ビジネスや他の勉強にも忙しい方々にとって、独禁法を身近に感じるような勉強の工夫が必要ではないかと思います。私の独禁法の勉強の仕方は、例えば次のようなやり方をしています。ご参考までに。

1. 条文全体に目を通す
 独禁法の第1条から第118条まで通して一度目を通してみましょう。独禁法の全体像を漠然とでも把握することが大切。六法は、三省堂の「模範六法」等の判例付きの六法がいいでしょう。しかも、できれば経済法の分野をカッターで切り取っておくと、携帯にも便利、電車の中でも目を通せます。

2. 教科書
 学界やビジネスの世界でも定評があり、入手しやすい教科書と言えば、私の全くの主観的チョイスですが、例えば次の本がおすすめでしょう。なお、読み方としては、論点毎に意義、要件、効果を簡潔にまとめ、その後に事例や判例を追加してゆくのも一方法でしょう。
(1) 根岸哲、舟田正之著「独占禁止法概説」(有斐閣発行)
 実によくまとまった解説に感心します。独禁法について万遍なく記載されていますので、体系的理解には最適の一冊。
(2) 金井貴嗣、川濱昇、泉水文雄編「独占禁止法」(弘文堂発行)
 経済法学者12名の方々による共著で経済法の全分野にわたって分かりやすく記述されています。ロースクール等のテキストとしても使われているようです。
(3) 白石忠志著「独占禁止法」(有斐閣発行)
 読み応えのある独禁法の体系書であり、ようやく出版されたとの感があり、今後本書を教科書として利用する方が増えるものとも思われます。

3. 事例の勉強
 独禁法の理解には、ケースが特に重要です。
 「独禁法審決・判例百選」(有斐閣、別冊ジュリスト)が最適。ちなみに事例は百を大幅に超えています。
 なお、ロースクール向きには、「ケースブック独占禁止法」(弘文堂)、白石忠志著「独禁法事例の勘所」(有斐閣)等もあります。

4. 「独占禁止法関係法令集」(公正取引協会発行)
 法令のみならずガイドライン等も幅広く載っています。

5. 実務書
 「独占禁止法の法律相談」(青林書院)、「独占禁止法実務の手引き」(判例タイムズ社発行)、「実務経済法講義」(民事法研究会)等々どんどん素晴らしい本が出版されています。

6. 法律雑誌
 「公正取引」(公正取引協会)、「判例時報」、「NBL」、「商事法務」、「ビジネス法務」、「公正取引委員会年次報告」(独占禁止白書)等々。

7. 新聞
 独禁法関係の記事はやはり日本経済新聞がよく取り上げています。私は、独禁法関係の新聞記事を切り抜きスクラップ帳にまとめています。

8. ホームページ
 公正取引委員会(http://www.jftc.go.jp/)、最高裁判所(http://www.courts.go.jp/)、FTC(http://www.ftc.gov/)のHPは「お気に入り」に入れておきたいものです。

9. 研究団体への所属
 私は、独禁法の研究団体としては、日本経済法学会、東京弁護士会独占禁止法研究部、競争法フォーラムに所属しています。

「独占禁止法セミナー」へ

執務の方針| 弁護士のプロフィール| 取扱事件 | ご案内 顧問契約 |

弁護士費用 | 事務所案内図 | リンク| トップ