御器谷法律事務所

        新会社法−取締役、取締役会

T. 取締役
  1. 取締役とは、
    (1) 取締役会非設置会社では、原則として、株式会社の業務執行機関です(348条)。原則として株式会社の業務執行の代表機関となります(349条)。
    (2) 取締役会設置会社では、取締役は取締役会の構成員にすぎず、取締役会が株式会社の業務執行についての意思決定機関となります。
    ☆新会社法の取締役及び取締役会の規定は、従来よりの商法や有限会社法等による規定と基本的には余り変更がないとも言われています。
  2. 取締役の欠格事由−331条
  3. 取締役の選任−「役員」(取締役、会計参与、監査役)として株主総会の決議による(329条、341条)。
    • 株式会社と役員との関係は委任(330条)
    • 取締役会設置会社では、取締役は3人以上(331条・(4))
    • 累積投票につき342条
  4. 取締役の任期−332条
    原則として2年、定款により1年も可。非公開会社では定款により10年以内も。委員会設置会社では1年。
  5. 取締役の解任−339条
    株主総会の普通決議で、いつでも解任が可。
    但し、「正当な理由」がある場合を除き、損害賠償の請求が可。
    取締役解任の訴えは、854条〜。
  6. 取締役の義務
    (1) 善管注意義務−委任による(330条)
    法令、定款、株式総会決議を遵守し、株式会社のために忠実に職務を行う義務(忠実義務)−355条
    (2) 監視義務−最判昭和48年5月22日
    (3) 競業避止義務−356条、365条(取締役会設置会社)
    (4) 利益相反取引の制限−356条、365条(取締役会設置会社)
    (5) 報告義務−357条
    (6) 株主への利益供与の禁止−120条
  7. 取締役の責任=「役員等の損害賠償責任」(第4章機関、第11節、423条〜430条)
    (1) 会社に対する責任−423条
    「取締役、会計参与、監査役、執行役又は会計監査人(「役員等」)は、その任務を怠ったときは、株式会社に対し、これによって生じた損害を賠償する責任を負う。」
    (2) 第三者に対する責任−429条
    「役員等がその職務を行うについて悪意又は重大な過失があったときは、当該役員等は、これによって第三者に生じた損害を賠償する責任を負う。」
    (3) 責任の免除、軽減−424条〜427条
  8. 取締役の報酬−361条
U. 取締役会
  1. 取締役会とは、
    取締役会設置会社において、すべての取締役で組織される、会社業務の執行に関する意思決定機関であり、取締役の職務の執行を監督し、代表取締役の選定及び解職を行う機関(362条)。
    「重要な業務執行の決定」−362条4項
    特に大会社では、内部統制システムの構築を義務付けした。
    「取締役の職務の執行が法令及び定款に適合することを確保するための体制その他株式会社の業務の適正を確保するために必要なものとして法務省令で定める体制の整備」
  2. 取締役会の設置
    公開会社、監査役会設置会社、委員会設置会社においては、取締役会を設置しなければならない(327条1項)。
  3. 取締役会の招集−366条〜368条
    全員の同意あれば省略も可(368条2項)。
  4. 取締役会の決議−369条
    書面決議−370条
  5. 「特別取締役」による取締役会決議−373条
    従来の「重要財産委員会」の趣旨と類似すると言われています。
V. 代表取締役
1. 代表取締役とは、
株式会社の業務執行機関であり、対外的には株式会社を代表する機関。
2. 選任、解職−取締役会による(362条2項3号)
3. 権限 取締役会設置会社における業務執行(363条)
代表権(349条)
4. 表見代表取締役−354条

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