御器谷法律事務所
新会社法−会計参与

1. 会計参与とは、

 取締役と共同して計算書類等を作成する、定款の定めによる株式会社の任意的機関(374条)。
 今回の新会社法の成立により新設されました。
 従来より中小企業においては税理士や公認会計士が決算書の作成に関与し、法人税の申告も受任していたことから、これらの者を会計参与として、会計の専門的知識を利用して企業の会計の適正さを確保しつつ、費用や負担の増大をも押さえようとしたものであるとの指摘があります。
 会計監査人がいわば外部監査の機関といわれるところ、この会計参与はいわば内部監査の機関とも言われています。

2. 資格、選任、任期、報酬、解任
(1) 資格−公認会計士、監査法人、税理士、税理士法人(333条)
(2) 選任−株主総会の決議による(329条)
(3) 任期−原則2年、非公開会社では定款により10年以内(334条、332条)
(4) 報酬−定款、株主総会決議による(379条)
(5) 解任−株主総会の普通決議で(339条)

3. 会計参与の権限(374条)
(1) 取締役と共同して、計算書類等を作成
(2) 会計参与報告の作成
(3) 会計帳簿等の閲覧・謄写、取締役等への会計の報告の請求
(4) 子会社の会計等の調査権

4. 会計参与の義務
(1) 取締役の不正行為等の株主等への報告(375条)
(2) 取締役会設置会社では、取締役会への出席、意見陳述(376条)
(3) 計算書類等につき取締役と意見を異にするときは、株主総会での意見の陳述(377条)、株主総会での説明義務(314条)
(4) 計算書類等の備置き、株主や債権者からの閲覧・謄写請求(378条)

5. 会計参与の責任
(1) 民事事件
1) 会社に対する損害賠償責任(423条)
 会計参与は、その任務を怠ったときは、会社に対し、これによって生じた損害を賠償する責任を負う
2) 株主代表訴訟の対象ともなります(847条)
3) 第三者に対する損害賠償責任(429条)
 会計参与がその職務を行うことについて悪意又は重大な過失があったときは、これによって第三者に生じた損害を賠償する責任を負う
(2) 刑事事件
1) 特別背任罪(960条)
2) 計算書類等への虚偽の記載をしたときは過料(976条)
(3) 税理士法、公認会計士法による懲戒処分

 この新会社法につきましても、遠慮なく当事務所にご相談下さい

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