御器谷法律事務所
新 会 社 法
社 債
1) 発行事項の決定の委任
 機動的な資金調達を可能とするため、取締役会設置会社においても、取締役会において、償還の金額及び金利の上限、社債の発行価額の下限を定めれば、その他の事項は代表取締役に委任することができるようになりました(法676条12号、法務省令)。
2) 社債権の不発行制度等
 新会社法では、社債券を発行しない社債の発行が可能となりました(676条6号)。
 なお、特例有限会社についても、社債を発行することが可能となりました。
3) 社債管理者の責任・権限強化
  • 社債管理者は、社債発行会社が社債の償還・利息の支払いを怠り、あるいは、社債発行会社に支払停止があった後、またはその前3か月以内に、社債発行会社から担保の供与や弁済を受ける等、その他社債発行会社との間の一定の相殺行為につき、社債権者に対し、損害賠償義務を負うとされました(法710条)。
     また、社債管理者の親会社や子会社等特別の関係がある会社についても、一定の場合には、損害賠償義務が課せられることになりました。
  • 資本の減少・組織変更等につき、社債権者が異議を述べるには、社債権者集会の決議によらなければならないところ、新会社法は、社債管理者がある場合には、社債管理者が、社債権者のために、社債権者集会の決議を経ずとも、異議を述べることを可能としました(法740条2項)。
4) 社債の銘柄統合
 社債の発行時期にかかわらず、社債の内容が同一であれば、一種類の社債として取り扱う、いわゆる社債の銘柄統合を可能とするための規定が整備されました(法681条1号、715条)。
5) 社債権者集会の決議要件の緩和
 従前、社債権者集会において法定決議事項以外の事項を決議する場合については、裁判所の事前の許可及び事後の認可が必要であったところ、新会社法は、事前の許可を不要としました。
 一方、決議が著しく不公正あるいは社債権者の一般の利益に反する場合には、決議を認可できないという規定は存続しており、この規定により、一元的に利害関係の調整が図られることとなりました(以上、法732条以下)。
 また、新会社法は、社債権者集会の定足数を廃止し、また、特別決議につき、議決権者の議決権の総額の5分の1以上、かつ、出席した議決権者の議決権の総額の3分の2以上の議決権を有するものの同意があれば、これが成立すると定め、社債権者集会の特別決議が従前よりは容易に成立するようになりました(法724条)。

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