ハートビル法
1. ハートビル法とは、
高齢者や身体障害者などの方々が利用しやすい建築物の建築を促進することを目的に、平成6年に制定された法律で、正式名称は「高齢者、身体障害者等が円滑に利用できる特定建築物の建築の促進に関する法律」です。
2. ハートビル法の概要
ハートビル法では、病院やデパート、スーパーマーケット、ホテル、飲食店等不特定多数の人々が利用する建物だけでなく、平成15年の改正により学校、事務所、共同住宅等、不特定でなくても多数の人が利用する建築物についても、出入口や廊下、スロープ、エレベーター、トイレ、駐車場等の仕様や設置について、高齢者や身体障害者の方々が利用しやすいように配慮するよう、建築主に対して努力義務(一部義務づけ)を定めています。
また、努力義務(義務)の基準については、最低限レベルの「利用円滑化基準」と望ましいレベルの「利用円滑化誘導基準」とがあります。
それぞれの基準の例を挙げると、下記のとおりになります。
<利用円滑化基準>
| ・ |
廊 下 : 車いす使用者と人とがすれ違えるよう幅は120p以上 |
| ・ |
スロープ : |
手すりが設置されており、幅は原則120p以上、
勾配は12分の1以下 |
・
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ト イ レ : 車いす使用者用のトイレを建物に一つ以上設置する |
<利用円滑化誘導基準>
| ・ |
廊 下 : 車いす使用者と人とがすれ違えるよう幅は180p以上 |
| ・ |
スロープ : |
手すりが設置されており、幅は原則150p以上、
勾配は12分の1以下 |
| ・ |
ト イ レ : |
車いす使用者用のトイレを各階のトイレ数の原則
2%以上設置する |
| 利用円滑化誘導基準を満たす建築物の建築主は、所管行政庁より認定を受けることができます。認定を受けると、例えば、次のようなメリットがあります。 |
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| 1) 容積率の特例 |
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高齢者や身体障害者の方々が利用しやすい建物にするには、トイレや廊下等の面積が通常の場合よりも増えることがありますが、容積率算定の際、この増加した面積について、延べ面積に不算入とすることができます。 |
| 2) 税制上の特例 |
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認定を受けたうえで、一定の基準を満たせば、所得税・法人税の割増償却が可能となります。 |
| 3) 低利融資 |
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中小企業金融公庫や日本政策投資銀行等から低利での融資が受けられることがあります。 |
3. 問題点等
平成18年2月、全国各地でビジネスホテルを経営するT社が一部のホテルにおいて、車いす使用者用駐車場のあった場所にロビーを拡張する等、ハートビル法の定める利用円滑化基準に違反することとなる建築を行ったことに対し、改正ハートビル法に基づく初の是正命令が出されたとの報道がありました。
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