御器谷法律事務所

4. 退職慰労金についての説明義務

(1) 最高裁判決

 取締役又は監査役であった者に対する退職慰労金又は死亡弔慰金は、それが在職中の職務執行の対価であるときは、本条にいう報酬に含まれ、株主総会決議によりその金額などの決定をすべて無条件に取締役会に一任することは許されないが、株主総会決議において、明示的若しくは黙示的にその支給基準を示し、具体的な金額、支払期日、支払方法などはその基準によって定めるべきものとして、その決定を取締役会に任せることは許される(最高裁判所昭和39年12月11日判決)。

(2) 今後の方向性

 そして、少なくとも今後の方向としては、説明を求められた取締役は以下の説明をすべきものとも考えられるのではないでしょうか(奈良地方裁判所平成12年 3月29日判決参照)。

1. 会社に現実に一定の確立された基準が存在すること
2. その基準は株主に公開されており周知のものであること
3. その内容が支給額を一義的に算出できるものであること等

 したがって、説明を求められた場合には、上記のような算出方式を説明し、その算出方式に入れる基本金額までは説明することが好ましいとも考えられます。もっとも、具体的な金額については、各人ごとに評価が異なり、各人ごとに略歴が記載されていることから回答しなくてもよいのではないかとも考えられるところであります。

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