御器谷法律事務所

11. 平成20年度−最近の株主総会の傾向


 平成20年度6月開催の定時株主総会においては、次のような傾向が見られます。企業法務においても、このような最近の株主総会の傾向に対応した、適法且つ適正な株主総会の運営が要請されます。

  1. 新会社法の全面施行適用による第2回目の株主総会
     新会社法及びこれにともなう会社法施行規則、会社計算規則、電子公告規則等の全面実施による第2回目の株主総会であり、企業のディスクローズのあり方が大きく変わりました。
     定時株主総会の招集通知がボリューム・アップし、その内容も従前のものとは変わってきました。つまり、株主へ提供する情報の量と質が様変わりし、株主からの質問もより多様化してきています。

  2. 一般株主の出席、発言の増加
     一般株主の出席は、引き続き増加傾向にあるでしょう。高齢者の株主の総会出席も増えてきました。
     株主総会では、一般株主からの質問も増え、その分株主総会の時間が一時間前後位のものが多くなりました。

  3. 株主からの質問の傾向
     株主からの質問は、かなり多様化してきていますが、どの会社においても株価の推移、今後の展開、配当の方針、業績の推移等は想定問答においても準備しておかなければならない一般的なものと考えられます。
     また、最近のマスコミ等で取り上げられているテーマについては、例えば、買収防衛策、内部統制の構築、コンプライアンス、内部通報、談合、CSR等は業種に応じて準備しておくべきテーマでしょう。

  4. 機関投資家の動向
     企業年金連合会においては、そのホームページにおいて、「コーポレート・ガバナンス」や「企業買収防衛策に対する株主議決権行使基準」を記載されしていますので、留意する必要があります。
     このような見地からも、機関投資家が議決権行使書面に否と記載する例もあります。

  5. 開催日の分散化
     株主総会の開催日は、かつて集中日に集中していましたが、最近はかなり分散化してきており、最近では5割強位が集中日に株主総会を開催しています。

  6. 外国人株主への対応
     会社によっては、外国人株主が相当な割合を占めているところもあり、TOB、M&A、配当性向等について注意を要する場合もあるでしょう。

  7. 買収防衛策についての議題
     新株予約権の付与及び行使による買収防衛策については、株主総会による特別決議を得ておこうとの対応がもあります。そして、この点で定款変更を要する場合があります。
     この買収防衛策については、いわゆる平時の買収防衛策として事前警告型と呼ばれるものが多く、株主総会決議を要しています。
     なお、いわゆる有事の買収防衛策については、ブルドック・ソース事件の最高裁判所平成19年8月7日決定が参考となります。

  8. インターネットの利用
     インターネットによる議決権の行使が、徐々に増加している感があります。

  9. IR活動
     IR活動の一環として、折角年に一度一回株主が集まるのですから、定時株主総会の開催の後に株主懇談会や商品説明会を開催し、株主が役員と親しく話をする機会を設けている例もあります。

  10. ビジュアル化
     株主総会における決算内容の報告等においては、総会会場の大型ディスプレイに掲示し、ナレーターが分かりやすく読み上げる方式が広く導入され、上場企業の6〜7割位でが実施されています。

この平成20年度−最近の株主総会の傾向につきましても、遠慮なく当事務所にご相談下さい
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