| 平成18年4月7日 |
報道 各位
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奥入瀬(おいらせ)渓流落木事故国家賠償請求訴訟判決
についての原告弁護団の意見 |
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原告代理人
弁護士 石坂 基、弁護士 鈴木 和夫
弁護士 御器谷 修、弁護士 島津 守
弁護士 梅津 有紀、弁護士 土屋 義隆 |
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かねてより私達が原告代理人として訴訟を遂行いたしておりました下記事件につき、本日判決の言渡しがありました。
この判決につき、私達原告弁護団は次のとおり意見を申し述べます。
- 事件番号:東京地方裁判所平成16年(ワ)第14597号
奥入瀬(おいらせ)渓流落木事故国家賠償請求訴訟
- 被告:国、青森県
- 担当部:東京地方裁判所民事第43部合議係
- 判決言渡し日時:平成18年4月7日(金)午後1時10分
- 判決言渡し場所:東京地方裁判所第527号法廷
- 事案の概要
本件は、平成15年8月4日午前11時50分ころ、青森県にある十和田八幡平国立公園の奥入瀬渓流の遊歩道(青森県が管理)において、折から同遊歩道を訪れていた原告(当時39才の女性)が石に腰掛けて昼食をとっていたところ、地上約10メートルの高さから、長さ約7メートル、直径約20センチの大きさのブナの枯れ枝(国が所有)が落下し、これが原告を直撃したため、原告が両下肢麻痺等の身体障害1級の重傷を負ったものです。原告は、国及び青森県に対し、国家賠償法1条、2条、民法717条2項、及び安全配慮義務違反に基づき、原告が被った約2億3,000万円の損害の賠償を求め、平成16年7月9日に損害賠償請求訴訟を提起したものであります。
- 判決の要旨
本日言渡されました判決の要旨は次のとおりです。
主文(要旨)
(1) 被告らは、原告飛澤茂子に対し、連帯して金1億4,555万円5,900円及びこれに対する平成15年8月4日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。
被告らは、原告飛澤行雄に対し、連帯して金330万円及びこれに対する平成15年8月4日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。
(2) 青森県の責任
本件事故現場付近(石ヶ戸休憩所)に年間50万人程度の観光客が訪れ散策あるいは休憩していた事実を認めた上で、青森県が本件事故現場付近一帯を観光客らの利用に供しており、本件事故現場付近を通行する観光客等が常に落木等の危険にさらされていたにもかかわらず、掲示等による警告等の処置を講じなかったことにつき通行の安全性が確保されなかったとして、本件事故は青森県の遊歩道の管理の瑕疵により生じたと認定しました。
(3) 国の責任
本件ブナの木が天然木であるものの、国が管理していたことを認定し、本件事故現場のような多くの人が立ち入る場所にある立木として通常有すべき安全性を欠いた状態にあった。即ち本件ブナの木の支持に瑕疵があったものとして民法717条2項により、国の責任を認めました。
- 原告本人のコメント
判決言渡し直後に、私達より原告本人に電話により判決結果を報告いたしました結果としての原告本人のコメントは次のとおりです。
「判決として、国と青森県の責任が認められて、よかったと思います。現場を見てもらえば分るように、皆が使っている所なので、とても常識的な判断だと思います。
今後二度とこのような事故がないことを祈ります。」
- 原告弁護団の判決への意見
判決は私達の主張がほぼ全面的に認められ、被告国及び県の責任を明確に認めたことについては大いに評価されうるものと考えております。
特に被告県に対し国賠法2条1項で損害賠償責任を認め、被告国に対し民法717条2項で損害賠償責任を認めた点は従来の判例においてもなかった、画期的な判断であると考えられます。
認容額についても、当方の主張が相当程度認められておりますが、依頼者とも相談し今後につき検討したいと考えております。
| なお、本件判決は判例時報第1931号83頁以下に掲載されています。 |
原告弁護団連絡先
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御(み) 器(き) 谷(や) 法律事務所
(担当スタッフ:加藤)