平成21年2月5日
奥入瀬(おいらせ)渓流落木事故国家賠償請求訴訟
−最高裁判所の決定−
被上告人代理人
 弁護士 石坂 基、弁護士 鈴木 和夫
 弁護士 御器谷(みきや) 修、弁護士 島津 守
 弁護士 梅津 有紀、弁護士 栗田 祐太郎

 かねてより私達が被害者の代理人として訴訟を遂行いたしておりました奥入瀬渓流落木事故国家賠償請求訴訟について、最高裁判所は本日、次のとおりの決定を下しました。
 従って、この決定により私達が代理しました被害者の勝訴が確定いたしました。事故から5年半を経過して、ようやく被害の回復が実現することとなりました。
  1. 本上告受理申立人、国に対する決定主文
     本件を上告審として受理しない
  2. 上告人兼上告受理申立人、青森県に対する決定主文
     本件上告を棄却する
     本件を上告審として受理しない

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平成19年1月30日
報道 各位

奥入瀬(おいらせ)渓流落木事故国家賠償請求訴訟−国の上告受理の申立
についての被害者弁護団の意見
被控訴人代理人
 弁護士 石坂 基、弁護士 鈴木 和夫
 弁護士 御器谷(みきや) 修、弁護士 島津 守
 弁護士 梅津 有紀、弁護士 栗田 祐太郎

 かねてより私達が被害者代理人として訴訟を遂行いたしておりました下記事件の判決につき、国からこれを不服として最高裁判所に対し上告受理の申立がなされました。
 この上告受理の申立につき、私達被害者弁護団は次のとおり意見を申し述べます。
  • 事件番号:東京高等裁判所平成18年(ネ)第2721号
             奥入瀬(おいらせ)渓流落木事故国家賠償請求訴訟控訴事件
  • 控訴人:国、青森県
  • 担当部:東京高等裁判所第5民事部
  • 判決言渡し日時:平成19年1月17日(水)午後1時15分
  • 判決言渡し場所:東京高等裁判所第810号法廷

〈被害者弁護団の意見〉
  1. 本件事故について、第一審の東京地方裁判所及び第二審の東京高等裁判所ともに、国及び青森県の被害者に対する損害賠償責任を明確に認めております。
     特に上記東京高等裁判所の判決においては、本件事故現場における落枝があった場合の観光客に人的被害を及ぼす高度の危険性を指摘し、国と青森県に明確な管理責任を認め、被害の認容額も大巾に増額しています。

  2. そして、被害者本人や私達弁護団もこれらの司法判断を国と青森県は重く受けとめ、又、被害の早期回復の見地からも上告しない旨を強く要望していたところであります。

  3. ところが、今般国は、この被害者の切実な願いを裏切り、上告受理の申立に至ったものであり、本来公益の代表であり国民を守るべき重大な責任を有する国の責務に違反する重大な不信行為であり、且つ、被害の回復の遅延を招く行為として、強い憤りさえ感ぜざるをえません。
     私達弁護団は、今後も被害者とともに上告審においても被害の速やかなる回復のために、迅速な全面勝訴を求め尽力いたしたいと考えております。

  〈被害者のコメント〉
  • 国が上告受理の申立をしたとの知らせを聞き、ただただ残念です。高裁では国の意向により判決期日が延びたりしましたが、今後は迅速な進行がなされるよう希望します。国は、国民の安全を考えるべきなのに、合同点検にも行かず、大事なことは何かを考えて欲しい、と思います。

             被害者弁護団連絡先
              〒104-0061 東京都中央区銀座1丁目14番7号
                                銀座吉澤ビル6階
                 電話:(03)-3567-3503 FAX:(03)-3567-3506
               御 器 谷(みきや) 法 律 事 務 所
                           (担当スタッフ:加藤)

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平成19年1月17日
報道 各位

奥入瀬(おいらせ)渓流落木事故国家賠償請求訴訟控訴審判決
についての被害者弁護団の意見
被控訴人代理人
 弁護士 石坂 基、弁護士 鈴木 和夫
 弁護士 御器谷(みきや) 修、弁護士 島津 守
 弁護士 梅津 有紀、弁護士 栗田 祐太郎

 かねてより私達が被害者代理人として訴訟を遂行いたしておりました下記事件につき、本日判決の言渡しがありました。
 この判決につき、私達被害者弁護団は次のとおり意見を申し述べます。
  • 事件番号:東京高等裁判所平成18年(ネ)第2721号
             奥入瀬(おいらせ)渓流落木事故国家賠償請求訴訟控訴事件
  • 控訴人:国、青森県
  • 担当部:東京高等裁判所第5民事部
  • 判決言渡し日時:平成19年1月17日(水)午後1時15分
  • 判決言渡し場所:東京高等裁判所第810号法廷

  1. 事案の概要
     本件は、平成15年8月4日午前11時50分ころ、青森県にある十和田八幡平国立公園の奥入瀬渓流の遊歩道(青森県が管理)において、折から同遊歩道を訪れていた原告(当時38才の女性)が石に腰掛けて昼食をとっていたところ、地上約10メートルの高さから、長さ約7メートル、直径約20センチの大きさのブナの枯れ枝(国が所有)が落下し、これが原告を直撃したため、原告が両下肢麻痺等の身体障害1級の重傷を負ったものです。原告は、国及び青森県に対し、国家賠償法1条、2条、民法717条2項、及び安全配慮義務違反に基づき、原告が被った約2億3,000万円の損害の賠償を求め、平成16年7月9日に損害賠償請求訴訟を提起したものであります。

  2. 東京地方裁判所平成18年4月7日判決言渡し
     その判決の要旨は、次のとおりです。

    主文(要旨)

     被告らは、原告茂子に対し、連帯して金1億4,555万5,900円及びこれに対する平成15年8月4日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。
     被告らは、原告行雄に対し、連帯して金330万円及びこれに対する平成15年8月4日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。

  3. 本日言渡しの東京高等裁判所の判決の要旨
    (1) 主文(要旨)
     
    1. 附帯控訴に基づき、原判決中被控訴人茂子に関する部分を次のとおり変更する。
       控訴人らは、被控訴人茂子に対し、連帯して、金1億8,974万4,243円及びこれに対する平成15年8月4日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。

    2. 本件各控訴をいずれも棄却する。

  4. 被害者本人のコメント
     判決言渡し直後に、私達より被害者本人に電話により判決結果を報告いたしました結果としての被害者本人のコメントは次のとおりです。
      
    判決によって、きちんと国と青森県の責任を認めて頂き、嬉しく思います。
    たくさんの観光客が行く観光地での事故なので、国も県も管理していないなどと主張していましたが、地裁及び高裁の判決によって国と県の責任を認めてくれましたので、何が大事かを国や県も考えて欲しいです。
    国と青森県はこの判決を認めて、上告して欲しくありません。

  5. 被害者弁護団の判決への意見
     判決は第一審に続いて、私達の主張がほぼ全面的に認められ、被告国及び県の責任を明確に認めたことについては大いに評価されうるものと考えております。
     法的構成としては、第一審の判断を認め、被告県に対し国賠法2条1項で損害賠償責任を認め、被告国に対し民法717条2項で損害賠償責任を認めており、画期的であった第一審の判断をそのまま踏襲しており、この点についても評価できることであると考えられます。
     認容額については、金額的には、逸失利益について大卒女子の平均賃金に基づいて算出しており、この点が、一審判決との大きな違いです。この主張は一審においても当方が主張していたことであり、高裁においてかかる判断がされたことは大変喜ばしいことだと思います。
     本判決がくだされたことにより、第一審の東京地方裁判所、第二審の東京高等裁判所ともに国及び県の責任を明確に認めたことになります。
     弁護団としましては、このように繰り返された司法の判断を国及び県は重く受け止め、また、被害者の早期救済のためにもくれぐれも上告しないように要請します。

             被害者弁護団連絡先
              〒104-0061 東京都中央区銀座1丁目14番7号
                                銀座吉澤ビル6階
                 電話:(03)-3567-3503 FAX:(03)-3567-3506
               御 器 谷(みきや) 法 律 事 務 所
                           (担当スタッフ:加藤)

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平成18年4月7日
報道 各位

奥入瀬(おいらせ)渓流落木事故国家賠償請求訴訟判決
についての原告弁護団の意見
原告代理人
弁護士 石坂 基、弁護士 鈴木 和夫
弁護士 御器谷 修、弁護士 島津 守
弁護士 梅津 有紀、弁護士 土屋 義隆

 かねてより私達が原告代理人として訴訟を遂行いたしておりました下記事件につき、本日判決の言渡しがありました。
 この判決につき、私達原告弁護団は次のとおり意見を申し述べます。
  • 事件番号:東京地方裁判所平成16年(ワ)第14597号
       奥入瀬(おいらせ)渓流落木事故国家賠償請求訴訟
  • 被告:国、青森県
  • 担当部:東京地方裁判所民事第43部合議係
  • 判決言渡し日時:平成18年4月7日(金)午後1時10分
  • 判決言渡し場所:東京地方裁判所第527号法廷
  1. 事案の概要
     本件は、平成15年8月4日午前11時50分ころ、青森県にある十和田八幡平国立公園の奥入瀬渓流の遊歩道(青森県が管理)において、折から同遊歩道を訪れていた原告(当時39才の女性)が石に腰掛けて昼食をとっていたところ、地上約10メートルの高さから、長さ約7メートル、直径約20センチの大きさのブナの枯れ枝(国が所有)が落下し、これが原告を直撃したため、原告が両下肢麻痺等の身体障害1級の重傷を負ったものです。原告は、国及び青森県に対し、国家賠償法1条、2条、民法717条2項、及び安全配慮義務違反に基づき、原告が被った約2億3,000万円の損害の賠償を求め、平成16年7月9日に損害賠償請求訴訟を提起したものであります。

  2. 判決の要旨
     本日言渡されました判決の要旨は次のとおりです。

    主文(要旨)
    (1) 被告らは、原告飛澤茂子に対し、連帯して金1億4,555万円5,900円及びこれに対する平成15年8月4日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。
     被告らは、原告飛澤行雄に対し、連帯して金330万円及びこれに対する平成15年8月4日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。

    (2) 青森県の責任
     本件事故現場付近(石ヶ戸休憩所)に年間50万人程度の観光客が訪れ散策あるいは休憩していた事実を認めた上で、青森県が本件事故現場付近一帯を観光客らの利用に供しており、本件事故現場付近を通行する観光客等が常に落木等の危険にさらされていたにもかかわらず、掲示等による警告等の処置を講じなかったことにつき通行の安全性が確保されなかったとして、本件事故は青森県の遊歩道の管理の瑕疵により生じたと認定しました。

    (3) 国の責任
     本件ブナの木が天然木であるものの、国が管理していたことを認定し、本件事故現場のような多くの人が立ち入る場所にある立木として通常有すべき安全性を欠いた状態にあった。即ち本件ブナの木の支持に瑕疵があったものとして民法717条2項により、国の責任を認めました。

  3. 原告本人のコメント
     判決言渡し直後に、私達より原告本人に電話により判決結果を報告いたしました結果としての原告本人のコメントは次のとおりです。

     「判決として、国と青森県の責任が認められて、よかったと思います。現場を見てもらえば分るように、皆が使っている所なので、とても常識的な判断だと思います。
     今後二度とこのような事故がないことを祈ります。」

  4. 原告弁護団の判決への意見
     判決は私達の主張がほぼ全面的に認められ、被告国及び県の責任を明確に認めたことについては大いに評価されうるものと考えております。
     特に被告県に対し国賠法2条1項で損害賠償責任を認め、被告国に対し民法717条2項で損害賠償責任を認めた点は従来の判例においてもなかった、画期的な判断であると考えられます。
     認容額についても、当方の主張が相当程度認められておりますが、依頼者とも相談し今後につき検討したいと考えております。
なお、本件判決は判例時報第1931号83頁以下に掲載されています。

       原告弁護団連絡先
        〒104-0061 東京都中央区銀座1丁目14番7号
                        銀座吉澤ビル6階
          電話:(03)-3567-3503 FAX:(03)-3567-3506
             御(み) 器(き) 谷(や) 法律事務所
                         (担当スタッフ:加藤)

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