御器谷法律事務所

相続Q&A

Q08.単独の相続人での預金開示請求について

A. 回答


1. 相続人の預金の開示請求
 相続が起こった場合、必ず起きる問題として故人の預金残高や預金の取引経過の開示を相続人の一人からでも求めうるか、という問題があります。
 従前、銀行によっては、相続人全員からの申出がないと預金の開示には応じられないとの対応をするところもあり、遺産の範囲や取引経過を確定する見地から、銀行と何度も交渉し困難を感じることも多くありました。

2. 最高裁判所の判決が出ました
 平成21年1月22日、最高裁判所にてこの点に関する判決が下されました。要点は、次のとおりです。
(1)金融機関は預金者の求めに応じて預金口座の取引経過を開示すべき義務を負う。
(2)預金者の共同相続人の一人は、被相続人名義の預金口座について、その取引経過の開示を求める権利を単独で行使することができる。

3. 最高裁判所平成21年1月22日判決
 この判決の要旨を、次に判決文のまま掲載します。
 したがって、金融機関は、預金契約に基づき、預金者の求めに応じて預金口座の取引経過を開示すべき義務を負うと解するのが相当である。
 そして、預金者が死亡した場合、その共同相続人の一人は、預金債権の一部を相続により取得するにとどまるが、これとは別に、共同相続人全員に帰属する預金契約上の地位に基づき、被相続人名義の預金口座についてその取引経過の開示を求める権利を単独で行使することができる(同法264条、252条ただし書)というべきであり、他の共同相続人全員の同意がないことは上記権利行使を妨げる理由となるものではない。

 この単独の相続人での預金開示請求につきましても、遠慮なく当事務所にご相談下さい

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